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行動経済学/アンカリング

中小製造業の事業変革・ビジネスモデル変革・新製品開発を伴走・支援する『TECH-TOSHI』です。 

 

今回は、東京理科大学 MOTのゼミより、『アンカリング』について、ご紹介します。

 

 

1.ポイント

 ポイントは、

 

顧客が何に視線を向けているかにより、顧客がアンカーされる対象は変わる

 

でした。

 

※詳細な内容は、最後の『5.内容』に記載しました。

  

2.気づき

 気づいたことは、

 

『顧客に選んでもらえるように商品の選択肢をどのように示すか』 

 

です。

 

ここでは、選択肢が多すぎると選ぶのが難しくなり、逆に少ないと商品を購入してもらえなくなることもあります。

食事のコースメニューにおいては、3種類くらいの選択肢があり、価格帯も高、中、低の設定となっているケースが多く見られます。

 

  

3.課題

よって課題は、

 

『顧客に選んでもらえるような商品の示し方とは

 

です。

 

 

4.解決策

対象となる顧客の志向がわかれば、アンカリング効果を発揮できます。

 

例えば、顧客の思考が価格なのか、デザインなのかを把握した上で、顧客が購入できる価格を推定します。

 

そして、自社が顧客に最も購入してもらいたいと思っている商品を選択してもらえるように、商品の価格と見せる順番を設定していきます。

 

ここでも、やはり自社の顧客を深く理解することが必要のようです。

 

今回は、『アンカリング』について、TECH-TOSHIよりご紹介しました。

 

5.内容

『アンカリング』

 ◆定義

 アンカリングとは「印象に残った数字や言葉が、後の判断に影響を及ぼす」こと、

 また、「最初に提示された数値などが基準になり、その後に続くものに対する判断が非合理に歪んでいく」理論である。

 

 アンカリングのアンカーとは、船の錨のことで、心理学や行動経済学では、このアンカリングという言葉を人の心に対して使う。
一度印象に残る記憶があると、人は無意識でアンカリングして(錨を降ろして)しまい、そこから大きく離れることができなくなる。

 また、アンカリング効果は主に数字で使われる。

 

◆事例

 2014年4月、消費税率が5%から8%に上昇した際、多くの小売業者が、価格の表示の仕方を変更した。

 消費税率上昇の前は「税込価格」を表示していたのを、変更後は「税抜価格」を大きく表示し税込価格は黒字で小さい字で表示した。

 つまり、顧客に税抜価格をアンカーすることにより、消費税率の上昇後も売り上げが下がらないようにした。

 

◆消費者は何に視線を向けているのか?

 一般的に、人は見た目の価格の安さにアンカーされるため、分割価格表示を行うと、総額表示を行う場合よりも需要を刺激することができると言われている。

 

◆注意点

 顧客が精通している商品に対しては、アンカリング効果は起きない。

 よって、顧客が何に視線を向けているかにより、顧客がアンカーされる対象は変わるし、結果として求めるものも違ってくる。

  

◆活用方法

 ・最初に高額を提示してアンカリングした上で、目標額まで徐々に下げる。

 ・料金体系を、高い→安い→中くらい、の順番で表示すると、「安い」がより際立つ。

 ・最初に提示する案でアンカリングを行い、次に他の案を紹介すると、検討範囲の絞り込みが意識的に行える。

 ・最初にネガティブな情報を伝えた後に、最もポジティブな情報を提示すると、たとえそのポジティブな情報がさほどすごいことでなくても魅力的に見える。

 

 出所) 1)東京理科大学 MOT 講義より

   2)中島亮太郎(2021).『行動経済学ノート』.株式会社 翔泳社

   3)相良奈美香(2023).『行動経済学が最強の学問である.SBクリエイティブ株式会社