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標準化/I社の事例

中小製造業の事業変革・ビジネスモデル変革・新製品開発を伴走・支援する『TECH-TOSHI』です。 

 

今回は、東京理科大学 MOTの講義より、『標準化/I社の事例』について、ご紹介します。 

  

1.ポイント

  ポイントは、

 

『国際規格はグローバル競争における重要な戦略ツール!

 

でした。

 

※詳細な内容は、最後の5.内容に記載しました。

  

2.気づき

 気づいたことは、

 

『知財の権利化だけでは、国際標準化によって、いきなり市場から排除されてしまうリスクがある』 

 

です。

 

いきなり、諸外国から国際規格を突きつけられ、「この規格に沿っていない製品は受け入れない」という状態になるからです。

 

現在、関税の問題で世界が揺れていますが、この国際規格については、今回の関税問題よりは対象となる市場は狭いのかも知れませんが、いきなり自社の製品が市場から認められなくなるわけなので、より深刻な部分もあるのではないでしょうか?

 

 

ご講演をいただいたゲストの方は、

 

「自分のナイスショットのゴルフボールの落下地点に、突然OB杭が打たれてしまったようなもの」と、

 

国際規格から自社の製品が漏れることの怖さをご説明されました。

 

 

3.課題

 ここでの課題は、

 

『自社商品を海外展開するなら、国際標準の動向についてのウォッチングが必要

 

です。

 

4.解決策

ここでも仲間作りが必要です。

 

海外展開においては市場の情報の入手をされていると思いますが、

その際には、標準化の観点からの情報も入手されることが必要です。

 

標準化の情報についても入手するためには、

標準化の会議に参加している企業との繋がりを構築することが必要と考えます。

 

それが、ルールを押し付けられるのではなく、自分達がルール作りに参加することから、自社に有利な規格づくりに繋がっていきます。

 

今回は、『標準化/I社の事例』について、TECH-TOSHIよりご紹介しました。

 

5.内容

『標準化/I社の事例』 

 

◆背景と経緯

 自社の産業用スイッチは元々、利益率が高く、世界中で必ず必要であった。

 

 取り付ける穴のサイズが規格化され、元々3種類あった。

 米国のφ30mmと欧州のφ22mmはIECで規格化されたが、自社のφ25mmは規格化されなかった。

 規格を決める会議に日本から誰も出席しておらず、提案しなかったため規格化から漏れてしまった。

 そこからφ25mmの売り上げがどんどん落ちていった。

 

 自社の業界は安全性が非常に重要であり、自社は全て熟知しており、規格に対する造詣も日本有数の企業。

 ただし、自社でルールを作るということは自分たちで全くしていなかった。なので、上記のスイッチの失態があった。

 

◆対策

 そこで、ロボット向けのあるスイッチにおいて国際規格を作ることに挑戦した。

 論文発表をしっかり行なっていたため、論文のデータがベースとなり、

 ISOのロボット安全規格も、自社の製品カタログからそのまま掲載された。

 

◆国際標準化へのステップ

 第1ステップ:コンセプト、考え方をわかってもらうため、論文発表して世に問うた。

 第2ステップ:国際標準化活動をして、国際標準化を行なった。

 第3ステップ:世界中のメーカーに足を運んで重要性をアピールした。

 第4ステップ:規格の改定も行いさらに拍車をかけた。

 

◆今後

 ロボット分野ではデファクトとなったので、他の分野へ展開をかけている。

 オープン化するために国際標準化をやっているが、特許が期限切れとなると次の新しい特許を出願して守っている。

 

◆ポイント 

 国際規格はグローバル競争での戦略ツールであり、製品マーケティング初期の企画段階で特に重要である。

 なぜなら、「国際標準を作るものが自身の利益に従ってグローバル市場を作るからである。」

 

 日本の経営者は、国際標準化を戦略的ツールとして使わない。なぜ? 国際標準化を事業戦略へ取り組むべき。

 

 国際標準化は技術交渉なので、仲間を作らないといけない。

 

 知財も標準も抱き合わせ、今はさらに認証まで入れた事業戦略が必要となっている。

 

 

 安全について、従来はドイツがベースのほとんどを作ってきたが、日本が追いついた。

 現在、中国などアジア勢は関心がないため、日本にとって強みを発揮し、リーダーとなりうる領域である。

 

出所)東京理科大学 MOTのご講演より