中小製造業の事業変革・ビジネスモデル変革・新製品開発を伴走・支援する『TECH-TOSHI』です。
今回は、東京理科大学 MOTの講義より、『オープン&クローズ戦略の事例2』について、ご紹介します。
1.ポイント
事例:インテルのMPU
ポイントは、
『知財で固めて、安く作れるところに作り方を教え、他社に競争をさせ市場を広げ、特許・契約を活用して利益を上げる。』
でした。
※詳細な内容は、最後の5.内容に記載しました。
2.気づき
気づいたことは、
『特許だけでなく契約も活用する。』
です。
あまりにも有名なインテルの事例です。
3.課題
課題は、
①特許で公開した部分をいかに契約で守るか。
②全て自社でやろうとせず、協力会社とエコシステムをつくる。
です。
4.解決策
当時、プリント基板を製造していた会社に勤務していましたが、「インテルのデファクトスタンダード」という言葉が流行りました。
少しづつ特許だけでなく標準化まで話が及びつつありますが、契約を活用することも必要です。
また、インテルはバリューチェーンとしてチップ設計だけでなくチップ実装も、自社で行ないチップセットとしていました。従って、その間に挟まれた工程にいる企業は、インテルにコントロールされることとなります。
よって他社と協力するエコシステムを作りつつ、自社は他社をコントロールできる工程のポジションを握っていることが必要です。
今回は、『オープン&クローズ戦略の事例2』について、TECH-TOSHIよりご紹介しました。
5.内容
事例:インテルのMPU
1)背景(外部環境)
IBMへMPUを納入するメーカーの一つであり、競合が多くいた。
PCメーカー向けにデザイン・インによりMPUを納めていたが、IBMが自社でMPUを製造し始めた。
会社存続の危機。
2)戦略(コア技術の開発とオープン化)
コア技術の開発:MPUではなく、高速で性能の良いPCIパスを開発。
オープン化:PCIパスのすべてを公開し、PCメーカーへPCIパスを使わせようとした。
PCIパスはインテル製のMPUが最も良い性能が出せるように設計されていた。
3)戦略(オープン&クローズ)
PCメーカーのデル、ゲートウェイがインテル製PCIパスを、さらにインテル製のMPUを使い始め、インテルMPUのシェアが伸びてきた。
PCIパスは公開されていたが、特許を取得していた。MPUはクローズ。
また、仕様を勝手に変えられないように契約で縛っていた。(技術改版禁止の契約)
チップセット(ブリッジ)事業への参入し、牛耳ることで、チップセットを介して共通のバス経由で繋がるようにした。
そして、台湾企業にマザーボードの作り方を教え、安く作らせた。(国際分業)
垂直統合型から、水平分業型へ変えて、儲かるMPUの部分を繋ぐチップセットを自社でやった。
マザーボード、チップセット、MPU について周辺事業との連携からプラットフォーム化へ。
出所)1)東京理科大学 MOT 講義より
2)小川紘一(2015).『オープン&クローズ戦略』.株式会社翔泳社

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