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インテグラル型産業 自動車

中小製造業の商品開発を伴走・支援 TECH-TOSHIです。 

 

今回は、「中小製造業の技術経営」から、『インテグラル型産業 自動車』について、ご紹介します。 

 

1.ポイント

内容は、

 

『自動車業界では環境変化と新たな経営課題への対応が必要

 

でした。

 

<インテグラル型産業 自動車>

◆産業の特徴 

自動車産業は、アーキテクチャが擦り合わせ型と言われる。

この産業に属する中小製造業は、二次サプライヤーが多く、取引先との間で取引内容の設計や製造方法に関し頻繁で詳細な擦り合わせが行われる。

 

◆経緯

1)バブル崩壊からの市場開拓

バブル崩壊以降、中小製造業は、取引依存性の高い一次サプライヤーから取引先多様化による技術力向上を勧められ、その向上した技術のフィードバックを求められた。

 

2)アーキテクチャの見直し

また、バブル崩壊以降、下請企業再編とともに、自動車メーカーが従来のアーキテクチャを見直し、日本の弱みであった過剰品質軽減や共通部品化による収益性の向上を図るようになった。

さらに、円高の更なる進展により、大手自動車メーカーは世界最適調達の方針も打ち出し、2000年代以降海外生産比率を急激に高めていった。

それでも、リーマンショック以前までは、国内で生産された自動車の半分近くが輸出されるような状況であったので、国内の拠点を中心とする二次サプライヤーの中小製造業にも、成長するのに十分な需要が存在した。

 

その後、国内自動車販売台数は、リーマンショック以前には戻らず、自動車メーカーも為替変動リスクを軽減するのと、需要地に近いところで生産を行うよう方針を変更した。

 

3)サプライチェーンの見直し 

さらに東日本大震災に伴うサプライチェーン崩壊からの回復が、時間を要することが明らかになった。

結果、自動車メーカーや一次サプライヤーにおいては、サプライチェーンのリスク軽減の動きが生じた。

中小製造業は、単に国内市場でNo.1のシェアを維持するだけでは十分な受注確保が困難になった。

そこで、自社の供給体制もリスクに備えた分散化・海外展開も検討せざるをえなくなった。

 

◆顧客の評価基準

一次サプライヤーや自動車メーカーの中小製造業への評価基準は、高いQCDの水準は当然で、それに加えて上流への開発改善提案能力や新技術の企画開発提案能力や新素材・新技術への対応力や試作品などの短期納期スピード対応などに移行してきた。

この顧客の評価基準にいかに応えられるかが競争優位の源泉となっている。

中小製造業のグローバル化への対応も課題となっている。

さらには、環境対応車の普及、組み込みソフトなどのエレクトロニクス化の進展、モジュール化の進展、自動運転支援技術の進展など従来のアーキテクチャの抜本的な革新による部品点数や機械部品の減少に対する対応が求められている。

 

◆競争優位の要因

自動車産業を主な顧客とする中小製造業の競争優位の要因は、自動車メーカーや一次サプライヤーが内製化できないレベルの製造技術・生産技術・開発提案力の習得が重要である。

また、サプライチェーン崩壊に対する自動車メーカーや一次サプライヤーの生産拠点の分散化や共通部品化の推進などの環境変化に加え、モジュール化や環境対応車や自動運転支援技術の進展など新たな経営課題にも適切に対応を図らなくてはこの業界で生き残っていくのは困難である。

 

出所)鈴木(2019).『中小製造業の技術経営』.P334-337.同友館

 

2.気づき

気づいたことは、

 

『現在、最も厳しい状況に置かれている業界ではないか』 

 

です。

 

現在、EV化により、中小製造業の多くがビジネスの転換をはかっておられます。

金属加工成型によりクラッチの部品を製造する会社、射出成型により樹脂製品を製造している会社など、新たな市場への製品開発を進めておられます。

 

3.解決策

  先日、金型の部品を製造している会社の社長からお話を伺いました。

 

「現状、金型の状況はよくなく、EV関連はその失速から見直しをしている。

また、自動車業界と半導体業界が同時に停滞しているとのことで、過去のようにお互いに補完し合えない。

 

金型の需要は、今後、国内で増えていくことはないと考えており、

新たな市場への参入のため、新たに開発した製品を、現在、顧客で評価してもらっている。

 

今後、従来からのものと、DXのような新しいものを融合させて生き残っていけるかどうかがカギだが、

日本人は新しいものをすぐには受け入れない。」 

 

とのご意見でした。

 

4.今後の課題

 今後も会社が存続していくためには、上記の社長の言われるように、やはり新しきものを取り入れていく必要があります。

 

現状維持では、さらなる社外環境の変化から会社の存続は、ますます苦しくなることが予測されます。

 

現在、自動車業界に属している中小製造業は自社の事業・ビジネスの転換を迫られています。

 

 今回は、「中小製造業の技術経営」から、『インテグラル型産業 自動車』について、TECH-TOSHIよりご紹介しました。