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製品ライフサイクル 導入期

中小製造業の商品開発を伴走・支援 TECH-TOSHIです。 

 

今回は、東京理科大学 MOT(技術経営)における 経営戦略とマーケティングに関連する講義から、『製品ライフサイクル 導入期』について、ご紹介します。 

 

1.ポイント

内容は、

 

『導入期は、普及のボトルネックを解消し、市場を拡大する

 

でした。

 

導入期の課題は、普及の「ボトルネック」を明らかにして、それを取り除くことで、市場を拡大することである。

 

◆新製品の普及を妨げる要因

1)顧客側

  ①顧客が製品の存在自体を知らない

  ②存在を知っていても、詳しい製品知識がないため購入候補とならない

  ③将来の価格低下を期待して「買い控える」

 

2)生産者側

  ①生産体制・販売体制が整っていない

  ②初期製品に不具合や不良が発生することが多い

 

などが考えられる。

 

◆定石のマーケティング・ミックス

 1)製品

   本質的サービスを理解しやすく、使いやすくする必要がある。

   端的に分かりやすく消費者に伝えることで、製品知識の欠如という消費者側でのボトルネックを解消することが可能になる。

 2)販売促進

   製品知識を提供することを目的とした、説明重視のプッシュ型を採用する。

   流通経路は、流通業者を限定した閉鎖型を採用し、説明重視のプッシュ型プロモーションの効果を発揮させる。

   また、流通業者に対して比較的高めのマージン率を設定することが多い。

   価格は、一般的に高めに設定される。

 3)例外

   「ネットワーク外部性」が重要な製品では、急速な普及を目指して、当初は赤字になるような思い切った価格設定を

   行う「価格浸透政策」を採用し、大規模な広告キャンペーンを展開するプル型を採用し、流通チャネルも解放型もありうる。

   逆に、製品開発費用の早期回収を目指して、マニアに対し高価格を設定する「上澄み価格政策」を採用する場合もある。

 

出所)網倉、新宅、『経営戦略入門』、P266-267

 

2.講義からの気づき

講義から気づいたことは、

 

『新製品の顧客認知からの普及による市場拡大には費用がかる。』 

 

です。

 

3.現状

現実は、今後伸びる見込みが大きい(導入期の初期段階)市場へ参入することが多いかと思われます。

 

今後伸びる見込みが大きい市場へ参入するのは良いことなのかもしれませんが、市場を拡大するには費用がかかりますし、市場の拡大とともに、いずれ大企業も参入してくることが予想されますので、大企業と競争することとなり、顧客認知からの普及に費用をかけたものの、市場を奪われてしまうと思われます。

  

4.解決策

  山田(2021)は、ニッチ戦略をとる場合に、同じ市場にリーダー企業を参入させない4つの戦略をあげています。

 

1)市場規模を大きくしない

2)単価を上げない

3)利益率をあまり高くしない

4)市場を急速に立ち上げない

※1)、2)、3)は、リーダー企業から小さく見えれば良い。

 

つまり、この4つは、大手企業で求められていることのまったく逆と言える。 

 

 出所)山田、『競争しない競争戦略』、日本経済新聞出版社

 

 

 また、とある中小製造業 経営者の言葉として、

 

資本や人的リソースに限りがある中小企業にとって、大企業と戦うためのモノづくりについて、「たくさん売れるものではなく、

ほどほどに売れるものを開発すること。数がたくさん出るような製品は大手が有利だが、カスタマイズするような製品だと、

性能の良さと価格面で、中小企業に優位性がある。」

 

と述べており、1)の市場規模を拡大させない というニッチ戦略に該当すると思われます。

 

出所)日本工業大学 専門職大学院 MOT 経営研究会、『ケーススタディで学ぶ 起業と第二創業』

 

つまり、導入期におけるニッチ戦略としては、上記4つのどれかを自社でコントロールするべき ということです。

 

5.今後の課題

今後の課題としては、自社が導入期である新たな市場へ参入した場合、4つのニッチ戦略のどれを選択すべきか、選択した戦略をいかにコントロールするか、大企業と正面から競争しないようにニッチな市場を確保するか となります。

 

 

今回は、東京理科大学 MOTにおける 経営戦略とマーケティングに関連する講義から、『製品ライフサイクル 導入期』について、TECH-TOSHIよりご紹介しました。