1.今回の講義
中小製造業の商品開発を伴走・支援 TECH-TOSHIです。
今回は、東京理科大学 MOT(技術経営)の先生へ直接お話を伺ったときの内容から、「ノウハウの無形資産化」 についてご紹介します。
2.講義の概略
主な内容は、
①ノウハウを守るためには、営業秘密で出せないものなどを、ブラックボックス化すること。書類を入れてハンコを押した封筒を登記所へ提出する。
②なんでもかんでもプラットフォームにのせると盗まれるので、のせる情報とのせない情報を見極め、特に判断基準など根幹のノウハウは、のせないようにしたほうがよい。
③財務における無形資産と、知財における無形資産とは異なることに注意。
でした。
3.自分の経験から
以前、自分が勤務していた製造業の会社においては、モノの商品開発だったので、「差別化技術に関連する構造特許を取れ」と、よく言われました。
また、アイディアを、ノートに記録するとか、資料にタイムスタンプを押していました。
しかしながら、ITベンダーに勤務し、ソフトウェアパッケージの開発に関わったときには、特許の取得や差別化技術を追求することは、ありませんでした。
4.気づき
ノウハウのブラックボックス化について、製造方法や製造条件に関して、あえて知財化しなかったことがありますが、営業秘密対策の実施方法について知財担当者から聞いたことはありませんでした。
昨今は、モノとICTとの融合によるビジネスとなりますので、知財的にどのように保護するのかも複雑になっています。
5.活用できそうなこと
昨今は、中小製造業においても、IoT・DXの導入が進んできていることもあり、プラットフォームを構築して、新たなビジネス展開を構想する企業が多いようです。
中小製造業が、長年培ってきた貴重な無形資産となりえるノウハウを公開する際、ノウハウの保護を、一度、知財的な観点から検討してみることをオススメします。
今回は、東京理科大学 MOT
の先生へ直接お話を伺ったときの内容から、「ノウハウの無形資産化」 についてご紹介しました。