1.事例紹介
IoT・DXの導入における、取得データの精度の検討 について、ご紹介します。
2.解決方法
IoT・DXの導入のセンシングシステムの運用においては、データ取得の目的を考慮し、取得するデータの精度のレベルを検討することを、オススメします。
3.事例内容
IoTの導入により設備稼働状況と作業状況の見える化による、設備稼働率を向上させる支援のため、データの取得を開始しました。
データを取得し始めて、一週間程度経ったところで、取得した設備稼働のデータにおける、加工時間を見てみるとと、同じ製品であるにもかかわらず、加工時間にばらつきがあることがわかりました。
状況としては、同じ設備で、同じ製品を、同じ加工プログラムで、加工を何回も繰り返していくのですが、その加工にかかった時間に、10秒のばらつきがあることがわかりました。
つまり、ある時は、60秒かかる時もあれば、50秒で終わる時もある という状況です。
さらにデータを見てみると、どの製品においても、10秒のばらつきがあることがわかりました。
システムを構築した担当者からは、システムの仕様から、10秒のばらつきは発生してしまう とのことでしたが、ケースによっては、加工や作業時間が数秒短くなるだけでも、大きな改善効果となる場合があります。
4.活用の効果
今回のケースでは、10秒のばらつきが問題になることはなかったのですが、取得するデータの要求精度が明確になっていれば、センシングシステム導入後にシステムのアップグレードよる、追加の費用、計画の遅れなどの発生を防ぐことができます。
5.解決のポイント
取得したデータを活用できるようにするためには、どの程度のレベルの精度が必要となるのかを、事前に明確にして、ITベンダーへ要求できるようにしておくことがポイントです。
今回は、IoT・DXの導入における、取得データの精度の検討 について、ご紹介しました。