1.事例紹介
先の投稿の、車載向けの商品開発における、商流の検討について、ご紹介します。
2.解決方法
商品開発においては、技術の構築だけでなく、ビジネスモデルにおける商流の検討も大切です。
3.事例内容
先の投稿で、車載向けの商品開発をご紹介しました。
専門家のご指導をいただきながら開発を進めていき、自社の評価では目標の特性値を達成でき、設計仕様の目処がたちました。
その間、完成車メーカーへのPRから、商品化への情報を収集しながら、自社での開発進捗状況の報告を行なっていきました。
そして、完成車メーカーからご指示をいただいた商品仕様に対し、新たな特性を発現できる仕様の設計から、評価用のサンプルを作成し、完成車メーカーにて、特性のご評価をいただくことができました。
評価の結果、目標の特性値を達成し、提案した価格で、次回のマイナーモデルチェンジへの採用を進めていきたいとの、ご回答をいただきました。
また、Tier1と相談してほしいとのことでしたので、Tier1へ完成車メーカーからのご要望をお伝えしました。
Tier1へは、営業担当から、事前に直接、完成車メーカーと開発を進めることで、了解をいただいていたのですが、 快い返事をいただけませんでした。
その後、営業担当にて交渉を進めたのですが、そのTier1から承諾をいただくことはできず、この商品開発は中断することとなりました。
注)Tier1:自動車業界で、完成車メーカーに直接部品を供給するメーカーのこと
4.活用の効果
ビジネスモデルにおける商流の検討を事前に行うことにより、別の商流から完成車メーカーへ商品を提供することができます。
この場合、完成車メーカーは商品価値を認めてくれましたので、別のTier1による商流も検討しておくべきでした。
5.解決のポイント
商流の検討は、開発の最初の段階で行うことをオススメします。
どうしても、差別化技術の構築に注力してしまうと、それ以外のことの検討が遅れがちになります。
今回は、車載向けの商品開発における、商流の検討について、ご紹介しました。