1.事例紹介
先の投稿に続いて、車載向けの商品開発で構築した技術を、他の市場の商品への転用を行った開発事例 についてご紹介します。
2.解決方法
構築した技術の、他の市場の商品への転用検討においては、まずはシミューレーションを活用し、だいたいの設計仕様を求めることをオススメします。
3.事例内容
先の投稿で、車載向けの商品開発における、新たな技術の構築をご紹介しましたが、その技術を他の市場の商品への、転用を検討することとなりました。
ところが、顧客から提示されたその新商品の仕様を、「どう設計するのか?」 が課題となりました。
他の市場の商品は、先に開発した商品とは形状が全く異なり、狙いの特性を発現できるかのか予想できません。
そこで、まずはシミュレーションを活用し、「特性が発現できるのかどうか」 から、検討を開始することとしました。
先の商品で蓄積した知見から、特性発現に効果のある要因はわかっていましたので、新たな商品のシミュレーション用の簡易モデルを作成し、そこへ自社が構築した技術を活用した商品を適用した状態で、計算を実施しました。
そして、特性を発現するための要因の条件を変更し、設計仕様を導出することができました。
4.活用の効果
先の商品で、蓄積した知見を活用したシミュレーションの検討結果があれば、いちから開発を進める場合に対し、開発期間の大幅な短縮が実現できます。
また、形状の違いなど、新たな要因を含めた技術的知見の蓄積により、適用できる商品をさらに増やすことができます。
5.解決のポイント
シミュレーションで特性発現の条件検討においては、最初は検討する条件の範囲を広くとり、条件変更の方向性を把握することがポイントです。
そのため、技術構築の際には、どの要因が特性の発現に効果があるのか、事前に把握できていることが大切です。
今回は、車載向けの商品開発で構築した技術を、他の市場の商品への転用を行った開発事例 についてご紹介しました。